2016年4月14日に発生した熊本地震。
被災者への心のケアの必要性を真っ先に感じた私は、地震発生の翌月に早速、「くまもと音楽復興支援100人委員会」(以下「100人委員会」)を立ち上げ活動を開始しました。
東日本大震災以来、「復興コンサート」の開催で成果を上げている公益財団法人「音楽の力による復興センター・東北」の代表理事である大澤隆夫氏に助言を頂き、5月19日に、演奏者を募り仮説団地の集会所などに出向いてミニコンサートを行う「音楽の炊き出し」と称した活動を行い、その演奏を聴いた方々が喜んだり涙を流している姿を見て音楽の力の強さを実感しました。
この活動は2017年2月現在で150件以上を数えています。
そしてこれを機に、より多くの方々に熊本の復興を祈念する大規模な演奏会を開けないかと考えるようになりました。
調べたところ、ちょうど熊本地震の発生から1年後の2017年4月17日の熊本県立劇場のコンサートホール(1810席)が空いていたことを知り、早急にホールの予約をし、マーラーの「復活」を演奏するために行動を始めました。
九響に相談をしたところ、ノーギャラで全面協力を頂けるとのご返事を頂き、100名必要なオケの70名がこれで確定し、残りの30名は、九響事務局から公益財団法人「日本オーケストラ連盟」専務理事の吉井寛行さんに連絡後、調整をお願いし、全国のプロオケからのご協力を得られることとなりました。
オケの陣容が固まり、指揮者には、同じく九響事務局を通じ、千葉交響楽団音楽監督の山下一史さん(https://goo.gl/nJ9XwZ)より快諾を頂きました。
山下さんは1996年から4年間、九響の常任指揮者を務められ、3.11の東北大震災が起きた当日は仙台フィルの正指揮者として仙台市青年文化センター内で、オケのメンバーと共に被災を経験されています。
今回のコンマスである西江辰郎氏(http://tatsuo-nishie.world.coocan.jp/)は「マロオケ」のメンバーですが、「NPO法人オーケストラ創造」の理事長である私から、出演をご依頼させて頂きました。
今回の「復活」のポスターに添えられた「つながれ心、つながれ力」の標語は、「音楽の力による復興センター・東北」が活動当初から掲げていたもので、私から大澤氏の許諾を頂き使用させて頂きました。
ソリストには、並河寿美氏(http://www.pia-julien.com/profile/namikawa.html)、アルトは福原寿美枝氏(http://www.nagoya-phil.or.jp/profile/profile3392)。そして九州中から選りすぐりの合唱メンバーが参集しました。
そして、今回、ウィーン・フィル弦楽メンバー4名の「復活」公演への参加が決まっています。
出発点となった「音楽の炊き出し」。
この活動がマーラーの上演に繋がり、熊本、全九州、全国、そしてヨーロッパの演奏家もお呼びすることが出来ました。
当公演には、蒲島熊本県知事もご来場頂き、黙祷を捧げます。
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